- 翻訳ってなんだかカッコいいな!
- 翻訳者になるためには、外国に住まないと無理?
- 翻訳者になるための資格はあるの?
英語を使う仕事として代表的なものの1つに翻訳者というものがありますよね。
皆さんにとって翻訳者とは、どんなイメージでしょうか?
英語だけでなく日本語も美しく使いこなし、さらに現地の文化やスラングなどにも精通している・・・かなりカッコいいイメージを持っている方も多いかと思います。
何を隠そう私もその憧れている一人です。
大好きな英語を使って収入が得られるだけでなく、社会貢献もできる仕事ができたら最高ですよね。
しかもフリーであれば在宅でも仕事ができるので、実は女性にも人気が高い仕事なんです。
もしかしたら「翻訳者になりたい!」と憧れて英語の勉強を始めた人もおられるかもしれませんね!
今回は翻訳者になるにはどんな資格をとったらいいのか解説していきますよ~♪
Contents
英語翻訳者になるために必要な資格は?
英語翻訳者になるために必要な資格・・・それは、特にありません。
もちろん翻訳者を採用するにあたって、企業が「TOEIC〇〇点以上」などの条件をつけていることはあります。
しかし「医者」や「弁護士」のように、ある特定の資格を持っていないと名乗ることができない、業務につくことができないというものではないのです。
極論を言ってしまえば、思い立ったその時からフリーの翻訳者を名乗ることは可能です。
そうなると逆に、翻訳者にどんなスキルが求められているのか、またどういった勉強すればいいのか、分かりませんよね。
しかも翻訳者と一言で言ってもさまざまな分野があります。
自分が収入を稼いでいく職業として考えた時、どういった分野の翻訳に携わりたいかも重要になってきます。
「とにかくなりたい‼でもどうしたらいいのか分からない」
そんな方のために、目安となるオススメ資格を4個紹介いたします!
これらの資格について勉強することで、翻訳力が身につきますよ!
【英語力の前提条件】英検準1級・TOEIC900点
一般的に、英語翻訳者になるためには「英検準1級」「TOEIC900点」程度の英語力が必要だとされています。
英検準1級は大学中級程度、TOEIC900点は受験生の上位3%程度しか取れないかなり高レベルの点数です。
これは、Non-nativeとしては十分な英語力と言われるラインです。
ただ翻訳者にとっては、この点数があれば翻訳ができるという最低ラインだとされています。
このレベルに至っていない人は翻訳力の前に、英語力を磨く必要があります。
まず正確に英語を読み取ることができていないと、翻訳することができないからです。
いきなりのハードルの高さに無理!と思ってしまった方もいるかもしれませんね。
大丈夫です。千里の道も一歩から!!
ぜひ下記の記事を読んでTOEICの点数をあげていきましょう!
どんな人だって最初は「英語が全くできない」というところからのスタートなんですから!
JTA公認 翻訳専門職資格試験
一般社団法人 日本翻訳協会が主催するプロ向けの検定試験です。
年4回開催されています。
英語部門と中国語部門の2種類があり、試験内容は下記の通りです。
・翻訳文法技能試験(中国語部門の場合中日翻訳or日中翻訳が選べます)
・翻訳IT技能試験
・翻訳マネジメント技能試験
・翻訳専門技能試験(出版翻訳能力検定試験orビジネス翻訳能力検定試験の受験)
以上の4つの科目ごとに、合否判定とグレードの評価が行われます。
このテスト全てに合格し、翻訳実務経験が2年以上ある場合、JTA公認翻訳専門職として認定されます。
実は、難易度はTOEICよりも上とされています。
その試験内容は単に翻訳能力を問うだけでなく、「翻訳者」として必須の能力であるITとマネジメント、そして倫理などについても出題されるのが特徴です。
合格率は公開されていませんが、合格には80%以上の正答率が必要となります。
逆に言えば、翻訳専門職資格試験に合格できる能力があれば、翻訳力だけでなく「翻訳者」としてやっていける能力がある!ということですね。
嬉しいことに試験はインターネットによる在宅で受けられます。
特に必要な受験資格もありません。
地方や海外在住の人でも安心ですね。
JTA公認 翻訳専門職資格基礎試験
日本翻訳協会では、これから翻訳者を目指す人向けに「JTA公認 翻訳専門職資格基礎試験」も実施しています。
こちらの試験科目は、以下の通りです。
・英日翻訳
・英文リライト
上記の2科目のみでグレード判定はなく、合否結果のみが通知されます。
「どうやって訳すべきか」といったルールの説明から始めてくれるので、最初はこちらの試験を受けてみるのがいいかもしれませんね。
詳細はこちら 一般社団法人 日本翻訳協会
JTFほんやく検定
一般社団法人 日本翻訳連盟が主催する検定試験です。
年2回(1月と7月)開催されています。
産業翻訳(ビジネス分野における翻訳)の実践的な能力が問われる試験で、初心者向けの「基礎レベル」(4級・5級)と経験者向けの「実用レベル」があります。
実用レベルでは、「政経・社会」「科学技術」「金融・証券」「医学・薬学」「情報処理」の5分野から1分野を選択して解答します。
出題される文章には実際の論文や記事などタイムリーなものが用いられるので、常に自分の専門分野にアンテナを張っているかも試されます。
基礎レベルの4級、5級は合否判定のみですが、実用レベルは合否判定とともに1級~3級の級が認定されます。
1級となると合格率は2%程度と、こちらもかなり難関な資格です。
この検定もインターネットで受験可能であり、受験資格はありません。
1級、2級で合格すると、翻訳会社でトライアル(最初の試験として課される課題)が免除されたり、要件が緩和される場合があります。
会社に所属して翻訳をやろうかな?と考えている人には向いている資格ですね。
公式の過去問・解説集が充実しているので、勉強を始めやすい資格と言えます。
詳細はこちら 日本翻訳連盟
TQE:翻訳実務検定
翻訳会社である株式会社サン・フレアが主催する検定です。
年4回(6月・9月・12月・3月)開催されます。
英語の他にドイツ語、フランス語、ロシア語なども受験できます。
産業翻訳者として即戦力として働ける能力があるかをみる試験で、原文解釈力・訳文表現力・専門知識・スタイルの4項目で採点されます。
試験科目にはITや電気、化学などといった20もの科目があり、自分の得意とするジャンルを選んで回答します。
70点以上で翻訳実務士に認定されます。
点数によって合否とグレード(1~3級:合格 4級・5級:不合格)が認定され、合格者は株式会社サン・フレアに翻訳者として登録することができます。
合格率は6~7%とこちらもかなりの難関です。
また、結果通知の際に合否だけでなく、点数と自分の解答へのフィードバックが得られるのが特徴です。
インターネットで受験でき、受験資格はありません。
詳細はこちら 翻訳実務検定TQE
結局、どの資格がいいの?
- JTA公認 翻訳専門職資格試験
- JTA公認 翻訳専門職資格基礎試験
- JTFほんやく検定
- TQE:翻訳実務検定
以上4つの資格を挙げましたが、「結局、翻訳者になるために役に立つ資格ってどれ?」と思われたかもしれません。
どの資格取得を目指したらいいのかは、「何を翻訳する翻訳者になりたいのか」によって異なってきます。
翻訳者には大きく分けて小説やエッセイ、絵本などを翻訳する文芸翻訳者、ビジネス文書を翻訳する産業翻訳者、そして映画の字幕などをつける映像翻訳者の3つの翻訳者がいます。
文芸翻訳者を目指したいのなら、JTA公認 翻訳専門職資格試験を受けるといいでしょう。
こちらには絵本やスピリチュアルなど、文芸部門のジャンルが豊富にあるからです。
また産業翻訳者になりたいのであれば、実際の現場での産業翻訳の能力を試験するJTFほんやく検定がおすすめです。
そして、もう自分の目指す分野は決まっている、あるいはすでに会社に勤めていてどのような分野で翻訳をするのかが限定されているという人はTQE:翻訳実務検定がいいでしょう。
細かくジャンルが分かれているので、自分に合ったものを選べるからです。
合格すれば株式会社サン・フレアに翻訳者として登録することができますので、仕事を即もらえるチャンスになるのも大きいですね。
とにかく翻訳をしてみたい! と考える初心者の方は、まずJTA公認 翻訳専門職資格基礎試験か、産業翻訳者を考えるのであればJTF翻訳検定で、「翻訳とはどんなものか」という雰囲気を掴んでみましょう。
映像翻訳者は更に「句読点を入れてはいけない」「一文を規定の長さ以下に収めなくてはならない」などの特殊なルールを知らないといけません。
そのためには制作会社に入社するか、学校に通う、または通信教育を受けたりするのが一般的です。
【超大事】資格は翻訳力を身につけるための手段!
さて、今回はオススメ資格を挙げましたが、翻訳力をつけるにあたって一番大事なのは、英語力と同じ・・・つまり実戦を積むです。
最初に挙げたように翻訳者は資格が特に必要とされない仕事なので、何よりも経験と実績が力になります。
また、英語力だけでなく日本語力と自分の扱う翻訳の分野についての知識も必要となってきます。
正直なところ、翻訳業のほとんどの求人が経験者優遇です。
転職を考えるなら、資格よりも実績(翻訳コンテストなど)を積んだほうがより有利になってきます。
今回挙げた資格は、どれも翻訳者に求められるスキルが問われるものなので、資格について勉強すれば翻訳の能力が伸びることは間違いありません。
自信にも繋がりますし、どれくらい翻訳ができるかという分かりやすい目安にもなります。
けれども、翻訳者を目指すなら、資格に受かることだけが目的になってはいけないという事を忘れないでください。
資格保持者=翻訳者にはならないので、翻訳者になる能力を身に着けるための一つの手段として資格取得を目指してほしいんです。
資格の有無にだけこだわることなく実際に翻訳を重ね、経験と実績を積んでいくといいでしょう。
翻訳者以外にも英語が好きな方であれば、いろんな職種に挑戦できます。
こちらの記事で転職に使える資格を紹介していますよ!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
私もっと勉強しなきゃ・・・