- 英検CSEスコアって?
- CSEの基準のCEFRとは?
- CSEスコアは何に使うの?
これまでは合格か不合格のどちらかしかなかった英検に、CSEスコアという評価基準が導入されました。
ここ数年、英検は大きな変革期を迎えています。
英検S-CBT、英検CBTという新しい英検のテスト制度が導入され、1日で4技能の受験を終わらせることができるようになりました。
また受験できる回数も今までの3回/年から8回/年に増加。
それに伴い、受験会場も増え、今後さらに拡大予定になっています。
そして新しい判定基準であるCSEスコア。
受験生にとっては良いことばかりなのですが、あまりに変革が多く、耳慣れない言葉が出現してきて、付いていけていない方もおられるのでは・・・?
今回は4技能を数値化して判定するCSEスコアについて解説していきます!
英検S-CBTや英検CBTって何?という方はこちらの記事をご覧ください。
2つの試験はコンピューターを使ってテストを行いますが、それぞれ違いもありますので、より受けやすい方を受験してくださいね!
Contents
CSEスコアって何?なぜ導入されたの?

さきほどもお伝えしましたが、英検はこれまで合格か不合格を測るためだけのテストでした。
ただ世界的にグローバル化が進み、英語力を世界的な指標で表す必要性が高まってきたため、英検CSE(Common Scale for English:英語のための共通尺度)スコアが導入されました。
そのCSEスコアによって、受験者の技能はユニバーサルなスコア尺度に基づき英語4技能を評価されることができるようになったのです。
英検CSEスコアは4技能ごとにスコアが均等に割り振られています。そのため、そのスコアを見るだけで、得意・不得意も一目瞭然で分かります。
さらにCSEスコアは、他の英語のテストと比較できるようになっています。

引用:文部科学省
日本の方で英語の資格のために勉強している方の多くが受けるのが英検とTOEICですが、この2つを比較した時
- 英検2級=TOEIC550点~785点
- 英検準1級=TOEIC785点~945点
とかなり幅がありました。
TOEICの平均点が570~580点、履歴書に書けるのが600点から、700点あれば英語を使う部署への異動が有利に進められると言われているのですが・・・英検2級を取得していても、どのレベルまで英語ができるのか、分かりづらかったのです。
それが、4技能合計のCSEスコアによって、TOEICとの比較も簡単に行うことができるようになりました。
英検に挑戦しよう!そう思われている方におすすめの参考書をこちらで紹介しています。今回は2級を受験しようと思っている方に向けて書いていますが、各級で同じものが販売されているので、他の級を受ける方も見てみて下さいね!
さきほどの表には英検、TOEIC以外に、IELTS、TOEFL、TEAPといった資格も比較されていましたね。
それぞれの資格について詳しく知りたい方はこちらの記事もどうぞ!
CSEの判断基準、CEFR(セファール)とは?

上記に掲載した表の左端に載っているCEFR(セファール)のことはご存知でしょうか?
CFER(Common European Framework of Reference for Languages)とは、外国語を勉強する人の語学達成度を同一の基準で判断できるようにした仕組みです。
日本語では「ヨーロッパ言語共通参照枠」と呼ばれていますね。
CEFRでは、A1、A2、B1、B2、C1、C2(C2が最高レベル)の6段階に分けて熟達度を示します。

引用:英検公式ホームページ
英語だけでなく、母国語以外の言語を習得する上で、「具体的に何ができるか」という指標になっています。
A1では基本的な会話ができるところから始まり、B1からは仕事でつかえるのかどうか、専門分野の話題の会話についていけるかなどを判断していきます。
C1になると複雑な長い文章でも理解し、自然に自分の考えをその言語で話せるようになっています。
どの言語にも利用できるので、多くの外国語における熟達度を図る指標として、世界の国や地域、また教育や仕事において、さまざまな場面で利用されています。
英検とCEFRのレベルとの関係は以下の表で分かります。

引用:英検公式ホームページ
各級で判定されるCEFRレベルは
- 1級:C1またはB2
- 準1級:B2またはB1
- 2級:B1またはA2
- 準2級:A2またはA1
- 3級:A1
となっています。
これまで通り英検を受けても、英検〇級合格だけでなく、CSEスコア〇点、CEFRレベルが○○、とより詳しいレベルが判定され、必要な場面でそれぞれの評価を使用できます。
CSEは何に必要?

CSEスコアは、どんな場合に必要とされているのでしょうか。
そもそもCSEスコアを導入した背景には、外検入試という制度が開始することが関係していたと思われます。
英語の資格の結果を大学受験に利用するというもの。
大学側が指定した級を合格していなければ受験資格がなかったり、合格した級によって得点換算してもらえるというシステム。
入試だけで判断されないというメリットと、居住地によって受けられるテストに差があるというデメリットがあり、2020年度の導入は見送られました。
英検は日本では一番有名ですし、学生が初めて受けた英語の資格試験として名前が挙がるのも英検でしょう。
大学受験を考えている学生にとって、慣れない他の資格を勉強するよりも、慣れている英検の方が負担が少ないです。
ただ合格だけを求められる状態では、毎回スコアが出るTOEICと比べると、英検は学生にとって利用しにくい検定となってしまいます。
それが今は不合格となってもスコアが判定され、そのスコアを受験に使用することができるので、英検を受けるメリットは大きくなりました。
CSEを利用できるのはもちろん学生だけではありません。 英検の結果を履歴書に書く場合、合否だけでは英語の能力を正確に把握することができないからです。 ビジネスで英語を使うと言っても、主に直接会話して取引を行うのか、主にメール応対になるのかでは必要とされる能力も違ってきます。 上位の級の合格とさらに4技能の中で特に必要なスキルを持っている人であれば、面接している企業としても安心して採用を決定することができます。 グローバル化が進んでいる現代社会において、昔からあった英検もグローバル化していく試みは必要でしょう。 英検は学生向け、TOEICは社会人向けというイメージが定着していましたが、英検CBT・英検S-CBTという試験方法の導入によって、英検を受けるメリットも大きくなってきました。 TOEICがリーディングとリスニングの2技能に対して、英検はライティング・スピーキングをプラスした4技能、より実践的な資格となります。 これまでは二次試験の場所や時間が決まっていないことで受験をためらっていた方も、次は英検にチャレンジしてみて下さい。英検S-CBTや英検CBTであれば、1日で受験を終えることができますよ! 英検CBTはまだまだ受験会場が少なくて受験することができない!と困っている方も多いです。でも、会場や日程など、徐々に増加中! 2020年第2回検定から拡大予定ですよ! 最後までお読みいただきありがとうございました! 英検CSEスコアについて分かりやすく解説!CEFRとの関係とは!?まとめ