- 英検CBTと英検との違いって?
- 試験のレベルに違いはある?
- 英検CBTは受けるべき?
現在、さまざまなテストがテストセンターのパソコンで受験できるようになっています。
そのシステムの名前が『CBT』(=Computer Based Testing)と呼ばれるもの。
現在は日本漢字能力検定・美術検定・半導体技術者検定・ITコーディネーター試験・相続士資格試験・福祉ロボット検定・ネットショップ検定・・・
なんと50種類以上のCBT試験が全国で行われています。
正直まったく聞いたことも見たこともない資格もたくさんありますね・・・。
この記事を読みに来てくださった方の中には、CBTというのが英検だけのものかと思っていた方もおられるはず・・・。(えぇ、私はそう思ってました・・・)
実は、テストセンターのコンピューターを使って受けるテストのことをCBTと呼ぶんですよ!
では、英検CBTは従来の英検とは何が違うのでしょうか?
なんだか難しくなったのでは?なんて思ってしまっていませんか?
英検CBTテストがどのように行われるのか詳しく見ていきたいと思います!
英検CBTについてお伝えする前に、英検CBTはまだ試験を開催している会場が限定されています。
徐々に会場は増加していますが、受けようかなとお考えの方は、まず近くで試験が行われているかチェックしてみて下さいね!
Contents
英検CBTと英検の同じところ
まず、そもそもが『英検』ですので、評価基準は同じで難易度も同じです。
英検では2016年からCSEスコアという評価基準を導入しました。
これは、英検のテスト結果を数値化して、4技能それぞれの能力を分かりやすく示すものです。
2015年までに英検を受けたことがある方はご存知だと思いますが、CSEスコアが導入されるまで受験結果は、合格と不合格の判定しか出ませんでした。
でも合格と不合格だけでは、受験者の本当にの実力は分かりません。
大学入試に英語の試験はセンター試験や二次試験だけでなく、外部試験の結果やスコアを利用するという政策が出てきたことで、CSEスコアが導入され、英語力の判定がより分かりやすくできるようになったのです。
CSEスコアについてはこちらの記事で解説しています。
他の試験との比較もできますよ!
従来の英検を受験しても、英検CBTを受験しても、さらには英検S-CBTを受験しても、CSEスコアが算出されるので、どの試験を受けても難易度に差はありません。
英検CBTと英検S-CBTは違うものなの?
この2種類の違いがよく分からないという方はこちらの記事を読んでみて下さいね!
当然ですが、英検と英検CBTは受験する技能も同じです。
リーディング・リスニング・ライティング・スピーキングの4技能ですね。
日本で認知度が高い英語の検定試験と言えば、英検とTOEICですが、TOEICはリーディングとリスニングの2技能に特化したテストです。
それに比べて4技能を測ることができる英検は、上位の級を取得しておくことで、進学や就職が有利に進められますよ!
英検CBTと英検の違い~スピーキングテスト~
ここからは本題の英検CBTと従来の英検の違いについてお話していきます。
英検CBTはスピーキングのテスト方法が大きく2点変更されました。
- 他の3技能と同じ日にスピーキングのテストが実施される
- 直接会話するのではなく、パソコンに録音する
今までの英検に慣れ親しんできた方にとっては、どんなテストになるのか不安になる変化ですよね。
詳しく解説します!
他の3技能と同じ日にスピーキングのテストが実施される
これまでの英検では、一次試験を行い、一次試験で合格スコアに達した人のみが二次試験を受験することができました。
日程は分かっていましたが、一次試験の合格通知を見なければ二次試験の場所も時間も不明でしたよね。
英検の一次試験を受験してから、結果が送付され、さらに二次試験となっていたので、結果が出るまでに1ヶ月半~2ヶ月かかってしまっていました。
それが英検CBTでは、1日で試験を終えることができるようになり、結果も1ヶ月程度で判明します。
この時間短縮が英検CBTの一番のメリットです。
忙しい社会人にも、他の資格試験を受験しようと思っている学生にも、嬉しい制度となりました。
直接会話するのではなく、パソコンに録音する
またこれまでの英検では、二次試験の会場に行って、面接官と実際に対面して会話していました。
それが英検CBTではパソコンで録音された面接官の言葉を聞き、パソコンに録音するという形でスピーキングテストが進んでいきます。
ヘッドフォンを付けて、パソコンに向かって喋るというシチュエーションに最初は戸惑ってしまいそうですね。
でも面接官を目の前にするより緊張しないで済みますし、質問を聞き直すことも画面上のボタンをクリックすれば可能なので、どちらの英検が優れているということではなさそうです。
ただ英検CBTの場合は、スピーキングテストから始まるので要注意です!
そして、全員のスピーキングテストが終わるまで、次のリスニングには進みません。
またスピーキングテストのもう1つの注意点が制限時間です。
英検CBTのスピーキングテストは、問題によって制限時間が決まっています。
答えが分かっていないのに時間が終わってしまいそうな時は「もう一度聞いてやりなおす」ボタンをクリックしましょう!
「もう一度聞いてやりなおす」は2回クリックすることができますよ!
今までの面接の場合は、解答につまって悩んでしまっても多少の時間であれば待ってくれました。 英検CBTの場合は制限時間が設定されているので、時間内に答えられるように練習しておく必要がありますよ。
英検CBTと英検の違い~コンピューターの利用~
スピーキングテスト以外にも大きく違うのは、コンピューターを利用してテストを受けるところ。
最初にお話した通り、英検CBTはテストセンターで試験を受けます。
コンピューターで受験すると言っても自宅で受験できるわけではありません。テストセンターで決められたコンピューターで試験を受けるのです。
英検CBTの特徴は、以下の2つです。
- 問題がパソコンのモニターに表示される
- 解答はすべてパソコンで行う
問題がパソコンのモニターに表示される
今まで紙に印刷されて配布されていた問題用紙はなくなります。
その代わりに問題はパソコン上に表示されます。
このシステムは普段からパソコンに慣れているかどうかで好みはハッキリしてくるかもしれません。
実際に受けた人の感想でメリット・デメリットをあげると、以下のようになります。
- 紙よりモニターの方が問題が見やすい
- 「後で見直す」にチェックしておくと、見直しが簡単にできる
- 試験用紙に書き込むことができない
- 長文が読みにくい
好みの問題もありますし、慣れの問題もあると思います。
初めて英検CBTを受験する前には、パソコン上で英文を読む練習をする必要はありそうですね。
問題用紙に直接書き込むことはできませんが、モニターに出ている英文にマウスでラインは引けるようになっているそうですよ!
解答はすべてパソコンで行う
問題用紙の媒体が違う上に英検CBTは解答方法も違います。
これまでマークシート式だった英検に対して、英検CBTではパソコン上で解答を行っていくからです。
マークシートを塗るより、クリックをすればいいだけなので、とても楽ですよね。
特に間違えた時にマークシートを消すのと、パソコン上でマウスをクリックするのとでは時間のかかり方が全然違います。
ただ問題はライティングです。
ライティングの解答もパソコン上で行うので、タイピングの正確性と速さが重要になります。
タイピングに慣れている人にとっては
- 書くより早く解答できる
- 文字のコピー&ペースト、修正が簡単
というメリットがありますが、タイピングに慣れていない人は書くよりも時間がかかってしまうでしょう。
語数が決まっている問題の場合、数えるのに時間かかりますよね・・・
もし英検CBTを受けたいけど、タイピングに自信がないという方は英検S-CBTをオススメしますよ!
英検S-CBTは、解答方法のみ従来の英検と同じです。
こちらの英検S-CBTの体験記を参考にしてみて下さいね!
英検CBTと英検の違い~受験級~
最後に、違いというより英検CBTのデメリットとも言える、受験級についても解説します。
英検は5級・4級・3級・準2級・2級・準1級・1級の7種類の級があります。
でも、英検CBTでは全部の級の試験が開催されていません。
英検CBTで受験できる級は、3級・準2級・2級・準1級の4種類のみなのです。
さらに、英検には一次試験免除という制度があります。
これは、リーディング・リスニング・ライティングのテスト(従来の英検の一次試験)に合格したものの、スピーキングのテスト(従来の英検の二次試験)に不合格になった場合に、1年間一次試験は免除されるというものです。
英検CBTでは、スピーキングだけを受験することができないため、英検・英検CBT・英検S-CBT、どの英検であってもスピーキングのみ合格点に達していない場合は、従来の英検の二次試験を受験することになります。
英検CBTと英検の違いとは?メリットとデメリットを解説!まとめ
英検CBTが従来の英検からどう変わったのかをまとめてみました。
新しく始まった試験の形式なので、浸透していくまでにはまだ時間がかかることと思います。
でも1日で4技能の試験を行うことができる、というメリットはかなり大きいのも事実。
英検は日本では一番知名度の高い英語の資格試験ですし、2級以上は、進学・外検入試・昇進・就職など、さまざまな場所で活用できます。
英検CBTのメリットではないですが、英検・英検CBT・英検S-CBT、これらを可能な限り受験すると、なんと1年に8回の受験機会を得ることができるんですよ!
自分のスキルアップのために英検受験をお考えの場合は、英検CBTの受験も検討してみることをオススメしますよ!
英検に限らずですが、英語の試験にはそれぞれ出題方法に特徴があります。
英検用の参考書や過去問問題集を解いて、一発合格を目指しましょう!
最後までお読みいただきありがとうございました♪