- 英検準2級のライティングってどのくらい難しいの?
- 採点基準や解答のコツは?
- 合格点をとるためのテクニックが知りたい!
中学校までに習った知識では太刀打ちできない英検準2級、難しいですよね。
特にライティングの質問では自分の考えを問われるので、日本語でも回答に悩んでしまう場合も。
そこで大切なのは、ポイントを押さえたトレーニングを積むことです。
英検準2級を受けるうえで絶対に大切なポイントについて、英検公式ホームページの最新情報をもとにご紹介します♪
- 英検準2級のライティング対策を始めようとしている
- ライティングの点数が伸びなくて困っている
このような読者様、必読です!
Contents
英検準2級のライティング!3級との違いは?
英検準2級の一次試験は、筆記75分、リスニング25分で構成されています。
3級と比べると、筆記の時間が25分長くなります。
測定技能 | 形式・課題 | 問題数 |
リーディング | 短文の語句 空所補充 |
20 |
会話文の文 空所補充 |
5 | |
長文の語句 空所補充 |
5 | |
長文の内容 一致選択 |
7 | |
ライティング | 英作文 | 1 |
リスニング | 会話の応答文 選択 |
10 |
会話の内容 一致選択 |
10 | |
文の内容 一致選択 |
10 |
引用(改変):英検公式HP
でも、問題数が増えるのはリーディングの方で、ライティングは英検3級と同じたった1問です。
ですので、ライティングの解答にかけられる時間は15分くらいだと思った方がいいでしょう。
ライティングの素点は、3級と同じく16点満点です。
全体としては83点満点なので、76点満点だった英検3級と比べると一見ライティングの比重は下がったかのように見えますね。
でも、実は逆なんです。
なぜかというと、2016年度より英検の合否は素点ではなく、新しい評価基準である英検CSEスコアによって決まるからです。
英検CSEスコアとは、英語4技能(リーディング、リスニング、ライティング、スピーキング)のそれぞれに均等にスコアが配分される仕組みのこと。
この評価基準を利用すると、一次試験はスピーキングを除く3技能についてまんべんなく出来た人だけが合格できることになるのです。
英検準2級では、16点満点ライティングが、37点満点のリーディング・30点満点のリスニングと同じ600点分のCSEスコアに換算されます。
つまり、相対的にライティングの比重はあがってしまいます。
1問でも間違えたら落ちる・・・って1問しかないじゃない!
ライティングは〇×問題ではないので、大丈夫!
しっかり対策して、一点でも多く得点しましょう♪
新しい評価基準のCSEスコア、聞き馴染みもなくてよく分からないですよね・・・。
英検CSEスコアについて詳しく知りたい方はこちらの記事をご覧くださいね。
英検準2級のライティング!出題のポイントとは!?
それでは、英検準2級のライティングには、どんな問題が出されるのかを見ていきましょう。
英検準2級の出題形式と実際の問題
まずは、出題形式と実際に出された問題をご紹介します。
- あなたは,外国人の知り合いから以下の QUESTION をされました。
- QUESTIONについて,あなたの意見とその理由を2つ英文で書きなさい。
- 語数の目安は 50~60 語です。
- 解答は,解答用紙の B 面にあるライティング解答欄に書きなさい。なお,
解答欄の外に書かれたものは採点されません。 - 解答が QUESTION に対応していないと判断された場合は,0点と採点
されることがあります。 QUESTIONをよく読んでから答えてください。
基本的な形式は英検3級と同じ。
- 問いに対して自分の考えを言う。
- 自分の考えを支持する理由を2つ挙げて説明する。
という形式になっています。
ただ英検準2級では、3級に比べて約2倍の50~60語を書いて説明しないといけないので、より語彙力や文法力が必要になります。
それでは、実際に出題された問題を見てみましょう!
<2020年度 第1回>
Do you think it is important for people to eat breakfast every day?
(毎日朝食をとることは重要だと思いますか?)
<2019年度 第3回>
Do you think it is good for children to watch TV?
(子どもがテレビを観ることは良いことだと思いますか?)
<2019年度 第2回>
What is the best age for people to start learning English?
(英語の勉強を始めるのに最も適した年齢は何歳ですか?)
引用:英検公式HP
問題自体に難しい単語や構文は使われていないようですね。
でも、いきなり意見を求められると日本語でも回答に悩みそう!しっかり練習が必要ですね。
なんだか難しい・・・と思いますが、それは英検準2級のレベルが以下のようなものだからです。
準2級は、これまで5級・4級・3級と着実に英語の基礎力を身につけ、基本的な応用力として次の段階へつながる重要な級で、レベルは高校中級程度とされています。日常生活に必要な英語を理解し、使用できることが求められます。
引用:英検公式HP
つまり、英検準2級に合格するには、3級までの習う基礎をしっかりと固めて、自分のものとして扱えるようになっておくことが大切なんですね。
どんな題材が出題されるの?
英検準2級で取り扱われる題材は次のようになっています。
- 場面・状況:家庭、学校、職場、地域(各種店舗・公共施設を含む)、電話、アナウンスなど
- 話題:学校、趣味、旅行、買い物、スポーツ、映画、音楽、食事、天気、 道案内、海外の文化、人物紹介、歴史、教育、科学、自然・環境など
引用:英検公式HP
過去問と照らし合わせても、「家庭×食事」(2020年度第1回)、「家庭×教育」(2019年度第3回)、「(家庭・学校)×教育」(2019年第2回)というように、かなり幅広くなっています。
メインとなる単語(”science””education”など)の理解はもちろん大切ですが、対策問題集などを使って、もう一歩踏み込んで対策した方がよさそうですね。
英検の対策として過去問問題集はこちらの記事で紹介しています。
過去問問題集と言っても、内容は本によって違うんですよ!
たくさんあるので、ぜひご自分にあった問題集を見つけてくださいね。
英検準2級のライティング!採点のポイントは?
それでは、英検準2級のライティングにおける採点のポイントを見ていきましょう♪
英検の公式情報では、4つの観点についてそれぞれ0~5点で採点され、合計が16点満点となっています。
これが、CSEスコアでは600点満点に換算されて、合否につながるのです。
- 内容:課題で求められている内容(自分の考えとそれに沿った理由2つ)が含まれているかどうか
- 構成:英文の構成や流れがわかりやすく論理的であるか
- 語彙(ごい):内容にふさわしい語彙を正しく使えているか
- 文法:文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか
1~3は英検3級と同じですが、4は準2級から取り入れられた観点です。
どういうことか、2020年度第一回試験の解答例をもとに解説していきたいと思います。
<QUESTION>
Do you think it is important for people to eat breakfast every day?
(あなたは、毎日朝食を食べることは重要だと思いますか?)
I think it is important for people to eat breakfast everyday.
First, people can study or work better if they eat breakfast.
Without breakfast, they often feel too tired to do anything in the morning.
Second, breakfast can be a good chance for people to communicate.
They can share information at the beginning of each day.
(私は毎日朝食を食べることは大切だと思います。
まず朝食を食べると、勉強や仕事がはかどります。
朝食を食べないと午前中に何かをしようと思ってもすぐに疲れてしまいます。
次に朝食は人々とコミュニケーションを取る機会です。
1日の始まりに情報を分けあうことができます。)
引用:英検公式HP
公式サイトの解説と照らし合わせながら、採点のポイントを考えていきましょう。
- 内容:課題で求められている内容(自分の考えとそれに沿った理由2つ)が含まれているかどうか
- 多様な観点から考えて、意見を支える論拠や説明がより説得力のあるものにする
→解答例では、朝食を食べた方がいい理由の1つ目に「朝食をとると勉強や仕事がはかどる」と述べています。
さらにその理由を支えるために「食べないと午前中に疲れる」という説明をしていますね。 - 逆の意見を支持する理由は書かない
→解答例では、「朝食を食べた方がいい」という主張に沿った理由を2つ挙げています。ちなみこの主張に正解はありませんので、「朝食は食べなくてもいい」という主張でももちろんOKです。ただし、理由2つはどちらも自分の主張に沿っている必要があります。
「朝食を食べた方がいい」という主張の理由に「私は食べなくても元気です」という反対のことは書かないようにしましょう。
- 多様な観点から考えて、意見を支える論拠や説明がより説得力のあるものにする
- 構成:英文の構成や流れがわかりやすく論理的である
- 接続詞などを使い、英文全体の構成をわかりやすくする
→英検準2級のライティングでは、主張+理由1+理由1の説明+理由2+理由2の説明の構成で書くとわかりやすく、語数もちょうどよくなります。
さらに、英検3級同様”First” “Second”といった接続詞を使い、これから何を話すのかをわかりやすくしましょう。 - テーマに関係のない情報を書かない
→これも英検3級同様です。あくまでも、自分の主張に関係のあることだけを書いていきましょう。
- 接続詞などを使い、英文全体の構成をわかりやすくする
- 語彙(ごい):内容にふさわしい語彙を正しく使えている
- 単語が正しい綴りや意味で使われているか
→こちらも英検3級と同じです。三単現・複数形のsや、時制にまで気を配りましょう。
英語以外の単語(例:Hinamatsuri)にはその単語の説明が必要です。
- 単語が正しい綴りや意味で使われているか
- 文法:文構造のバリエーションやそれらを正しく使えているか
- 同じような形の文の繰り返しにならないようにする
→I think~を繰り返したり、同じ単語ばかり使わないようにするということですね。なかなか難しいと感じるかもしれませんが、「型」を覚えれば大丈夫です!
- 同じような形の文の繰り返しにならないようにする
では、得点アップにつながる「型」を見ていきましょう♪
英検準2級のライティング!得点を伸ばす3つのコツ!
次の3つのポイントさえ押さえられれば、英検準2級のライティングは怖くありません。
- 「考え+理由1+理由1の説明+理由2+理由2の説明」の構成にする
- 必ずしも自分の本当の意見を書かなくてよい
- 語数が足りなかったら、”I have two reasons.”。それでも足りなければ結論を書く。
2019年度第3回の問題を例にとり、ひとつずつ解説しますね。
<QUESTION> Do you think it is good for children to watch TV?
(子どもがテレビを観ることは良いことだと思いますか?)
「考え+理由1+理由1の説明+理由2+理由2の説明」の構成にする
過去問の解答例を見てもわかる通り、この5文での構成が英検準2級ライティングにおける基本の「型」です。
型と一緒に次のテクニックもマスターしましょう。
- 自分の考えは“I think~” “I don’t think~”で書き始め、問題文の表現をそのまま使っちゃいましょう。
“I think it is good for children to watch TV.”としてしまえば、文法ミスでの減点がありません♪ - 一つ目の理由は“First,~”、二つ目の理由は“Second,~”で書き始めましょう。
色々なテーマで練習してみてくださいね。
必ずしも自分の本当の意見を書かなくてよい
英検準2級のライティングでは「あなたの考え」を聞かれますが、受験者にとって「自分の考えを主張すること」は目的ではありません。
目的はライティングで6割以上得点することだと忘れないようにしましょう。
ですので、次のポイントで自分にとって書きやすいと感じた方の立場になって解答するのがおすすめです。
- 説明に説得力がある方
- 英語にしやすい方
「子どもがテレビを観るのはいいことか?」という例題で考えたとき、まずは賛成意見と反対意見、それに関する説明(支持する理由)を書き出してみます。
<賛成意見(例)>
理由 | 理由の説明(支持する理由) |
色々と学べる | 世界のニュース番組がやっている |
子どもたちにも休息が必要 | 楽しい番組でリラックスできる など |
<反対意見(例)>
理由 | 理由の説明(支持する理由) |
学力が低下する | つい観すぎてしまうので勉強時間が減る |
目に悪い | 画面の見過ぎで視力の悪い子どもが増えている など |
書き出してみて、「これを英語にした場合に書きやすい方はどっちだろう?」と、自分の語彙力や文法力と相談して立場を決めるといいですよ。
語数が足りなかったら、”I have two reasons.”。それでも足りなければ結論を書く。
英検準2級のライティングでは50~60語の文章にする必要があります。
型の5文がそれぞれ10語ずつ書ければクリアできる分量なのでそんなに難しくはありません。
でも、もし足りなかったときに焦らないように次の2つを準備しておきましょう。
- I have two reasons.(理由は2つあります)
- Therefore, I think~(だから、私は~)と、結論として最初の意見をもう一度書く。
これがあれば、まず分量が足りないなんてことにはなりませんので安心です。
ただし、結論は最初の文章と全く同じだと「文構造のバリエーション」という採点の観点からちょっと心配です。
例題の場合、”to watch”を”watching”にするなどの軽微な表現の変更をした方がいいでしょう。
語数を稼ぐために余計なことを書いて減点されちゃった!とならないためにも、ぜひマスターしてくださいね♪
英検準2級のライティング!傾向と得点アップのコツまとめ!
英検準2級のライティングについて、傾向と対策をまとめました。
- ライティングの出題は1問だけど、比重が大きい大切な1問。
- 自分の立場を決めるために、賛成・反対両方の意見を書き出してみる。
- 英語で書きやすい方を自分の立場にする。
- 基本の5文の「型」と、表現をマスターする。
英検準2級のライティングがマスターできると、英語学習の本当の目的「日常生活使える英語」の力もグッとアップするはずなので、ぜひ頑張ってくださいね。
読者様のご健闘をお祈りします♪
他の級のライティングはどんなの?
ライティングテストの注意点と一緒に紹介します。
英検S-CBTが気になる方はこちら♪体験記アップしました!
最後までお読みいただき、ありがとうございました。
CSEスコアが導入される以前は
「リーディングが満点だったらリスニングは4割程度しかできなくても合格」
なんてことができていたけど、今はそれぞれの技能で6割ずつくらい取れないと合格はできないんです。